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櫻日誌

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「旅するラグ」はつづく

「旅するラグ」〜トライバルラグと一緒に〜
4/10〜4/20まで開催しましたトライバルラグ展。私自身、民族の手仕事に魅了され続けた10日間でした。

本来のトライバルラグとは、長い歴史のなかで大切にされてきた遊牧民たちの毛織物であり、先住民や遊牧民の生活に根ざした精神性の高い手仕事です、と本展にラグを寄せてくださった榊氏は仰います。
商業目的だけではなく、家族への思いがこめられた心地良さと癒しがトライバルラグの魅力であり、厳しい環境を受け入れながらもしなやかに生きてきた民族の知恵と誇りの結晶だとも。

たくさんのお客様がお越しくださり、素晴らしいラグがそれぞれのお客様のもとへと渡りました。
期間中何度もお越しくださって、じっくりお選びくださった方も多く、徳島でトライバルラグ展が開催できて本当に良かったなあ、としみじみ思いました。

すべて見届けてから、私も自宅にと選ばせていただきました。
実は、初めてのトライバルラグです。念願のトライバルラグ、というわけです。
実際お家に敷いてみた感想はというと、とても、良いです。
すごく、良いですー。
今までは量販店のカーペットを敷いていました。
冬はふかふかした化学繊維のもの、夏は畳ラグみたいなものを敷いていたのです。
ペットもいるし、今はこれで十分と思っていました。
でも、今回手に入れたラグは十分以上の、十分を何倍も上回るくらいの満足感を与えてくれています。
リビングに敷いているので、毎日何度となく目にするのですが、見るたび、「あ〜、やっぱりいいわ〜」なんて思ってしまうのです。
何がいいのか、うーん、うまくまだ言葉に表せないのですが、
もちろんインテリア的にオシャレで素敵ということもありますが、それだけではなく、なんというか、温かみというか静かなパワーというか、安らぎを感じるのです。
私が選んだのは100年以上前に織られた絨毯です。
悩みましたが、この展示を経て、たくさんのラグに毎日見て触れて、その残ったもののなかでやっぱり一番心に語りかけてくるものを選びました。
100年のときを経たものです。状態は良く、パイルもしっかり残っているけれど、毛足はふかふかというわけではありません。
でもそれがかえって掃除もしやすいですし、梅雨の今の時期にとても肌触りが気持ちが良いのです。
化学繊維の絨毯は素足で歩くと、気温が上昇する時期、じめっとしたムレ感を感じました。
でもウールの絨毯は違うんですね。
吸湿性と通気性があるので、じめっとしません。とても快適です。
毎日雨が降り続き、湿度の高い日が続いています。
太陽が顔を出したら、さすがに少し干してあげたいな。
2、3時間干すだけで、またサラリと気持ち良く使えるそうです。
軽いので、干すのもラクラクです。
季節を通して実際使用したそんな感想も、次回のラグ展では実感をこめてお伝えできたらと思います。
「旅するラグ」はつづきます。
次回は来年、2022年11月にまた櫻ギャラリーにて、たくさんのラグとみなさまをお待ちしています。

今回は「Tribe」榊さんが、初日の土曜日から水曜日まで5日間在廊してくださいました。
部族の絨毯に魅せられて40年。現地に何度となく買い付けに赴き、とても研究熱心で、これまでに数多くの絨毯を扱ってこられた榊さんのお話は、絨毯の紋様や意味、その工程、それらを織る部族のことはもちろんのこと、歴史や政治のことまで幅広く、尽きることがありません。
私もたくさんのことを学ばせていただきましたし、お客様のなかにはまた榊さんの選んだ絨毯を買いたい、と言ってくださった方もいらっしゃいました。

今回来られなかったお客様、来てみたけど選ぶことはできなかったお客様、そしてまた見たい、触れたいと思ってくださったお客様、次回もどうぞお楽しみに。
私もまた心に残る一枚に出会いたいなあと思います。

かけがえのない毎日の暮らしのなかに、ささやかな喜びや楽しみを取り入れるお手伝いができることを願って。

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